モンゴルハリネズミって知っていますか?その名前の通り、モンゴルや中国の北のほうにある乾燥した地域に住んでいるハリネズミの仲間です。自然の中ではとても厳しい環境で生活しているため、かなりたくましい性格をしています。今回はそんなモンゴルハリネズミについて、わかりやすく詳しく紹介していきます。

モンゴルハリネズミってどんな動物?
モンゴルハリネズミ(学名:Hemiechinus auritus)は、体長がだいたい14〜25cmくらいで、体重は200〜500gぐらいのハリネズミです。特徴はなんといっても大きな耳!この耳が目立つので、「ロングイヤーハリネズミ」とも呼ばれることがあります。昼間は巣穴や岩の陰で寝ていて、夜になると活動する夜行性の動物です。針の色は灰色や茶色で、背中から体を守っています。お腹はふわふわの毛で覆われていて、見た目もかわいらしいです。
耳が大きいのは見た目だけじゃない!
モンゴルハリネズミの大きな耳は、実は体温を調整するのにとても役立っています。暑い地域に住んでいるので、耳から熱を逃がして体温を下げているんです。人間が汗をかいて体温を下げるのと似ています。さらに、耳が大きいおかげで音もよく聞こえます。野生では、敵が近づいてきたり、エサの動きに気づくのにも役立っています。夜に活動するので、音に敏感なのも納得です。
乾燥地帯でも大丈夫な体のしくみ
モンゴルハリネズミは水が少ない場所でも生きていけるように、体が工夫されています。食べ物から水分を取ることができるので、わざわざ水を飲まなくても平気なんです。これは、砂漠などで暮らす動物に共通する特徴です。主に昆虫や小さな動物、果物などを食べて生活しています。特にコオロギやミルワームなどの昆虫は好物です。野生では広い場所を移動しながらエサを探しており、夜中に活発に行動しています。
ペットとしてのモンゴルハリネズミ
日本ではあまり見かけない種類ですが、見た目がユニークで好奇心旺盛な性格もあり、最近少しずつ人気が出てきています。ただし、飼うときには気をつけるポイントがいくつかあります。
・温度は18〜26℃くらいに保つ(冬や夏は冷暖房が必要) ・広めのケージで運動できるようにする(ストレス解消に重要) ・隠れる場所(ハウス)を作ってストレスを減らす(落ち着く場所が大事) ・昆虫などを中心にしたバランスの良いエサをあげる(専用フードもOK) ・夜行性なので昼間は静かにしてあげる(人が寝る時間と逆)
モンゴルハリネズミは警戒心が強いので、いきなり触るとびっくりして針を立ててしまうことがあります。まずはにおいを覚えてもらって、少しずつ仲良くなっていくのがコツです。毎日少しずつ同じように接して、信頼されるようになると、自分から寄ってきてくれることもあります。
飼うのに必要なもの
モンゴルハリネズミをおうちで飼うには、こんなアイテムを用意しましょう。
・温度を保つためのヒーターやクーラー(季節に応じて) ・広めのケージ(最低でも60×45cmくらい) ・隠れられるハウスやトンネル(安心できるスペース) ・運動できる回し車(夜にたくさん走ります) ・エサと水を入れる容器(こぼれにくいものがおすすめ) ・床材(ペット用チップや紙製が人気)
掃除やエサやりのときは、なるべく静かに接するのがポイントです。無理に抱っこしようとせず、向こうから寄ってくるのを待つと安心してくれます。飼い主が落ち着いていると、ハリネズミもリラックスしやすくなります。
信頼関係をつくるには?
モンゴルハリネズミと仲良くなるには、ちょっと時間がかかることもあります。でも、毎日同じ時間にエサをあげたり、やさしく声をかけたりしていると、だんだん慣れてくれます。手のひらにエサを乗せて少しずつ近づいてきてもらう方法もおすすめです。最初は近づくだけでも緊張していることが多いので、焦らずに根気よく接していきましょう。名前をつけて声をかけてあげると、少しずつ覚えてくれることもあります。
健康に気をつけるポイント
モンゴルハリネズミはあまり病気になりにくいですが、健康を守るために次のようなことに注意しましょう。
・急に体重が増えたり減ったりしていないか(週に1回は体重をチェック) ・針や毛の状態がおかしくないか(抜けていたり、ボサボサしていたら注意) ・うんちやおしっこの様子がいつもと同じか(色や形にも注目) ・エサを食べる量や動き方に変化がないか(いつもと違ったら要注意)
もし様子が変だと感じたら、エキゾチックアニマル(特別な動物)を診てもらえる動物病院に行きましょう。早めに対応することで、元気な状態を保つことができます。
まとめ
モンゴルハリネズミは、とても個性的でかわいい小動物です。大きな耳と夜行性の生活スタイル、そして乾燥した環境に強い体の仕組みなど、他のハリネズミとはちょっと違った特徴があります。しっかりとした知識と環境があれば、はじめて飼う人でも育てることができます。少しずつ信頼関係を築きながら、楽しいペットとの暮らしを楽しんでください。モンゴルハリネズミの魅力を知って、もっとたくさんの人に関心を持ってもらえると嬉しいです。

モンゴルハリネズミの豆知識コーナー
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モンゴルハリネズミの大きな耳は、体温を下げるのに役立っています。暑い砂漠地帯では、体の熱を耳から逃がすことで体温をコントロールしています。これは人間がうちわで風を送って涼むのと似たような効果があります。
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ハリネズミの針は実は「毛」が変化してできたものです。針は中が空洞で軽く、それでいてとても硬いので、外敵から身を守るのに最適です。触るとちくちくしますが、優しくなでれば痛くはありません。
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モンゴルハリネズミは夜行性のため、昼間は静かな場所で寝ています。無理に起こしてしまうとストレスがたまりやすくなり、体調を崩す原因になります。お昼はそっとしておいて、夜に一緒に遊ぶのがベストです。
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ハリネズミはストレスを感じたり、新しい匂いに出会ったときに「アンティング」という不思議な行動をすることがあります。これは、自分の唾液を針につけるという行動で、なぜ行うかはまだはっきりとはわかっていませんが、自分の匂いをつけて安心するためだと言われています。
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モンゴルハリネズミはとても静かな動物で、基本的に鳴きません。動くときに少し音を立てる程度で、ほとんど音を出さずに生活しています。騒がしい音が苦手な人や、夜に静かに過ごしたい人にはぴったりのペットです。
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