ヨツユビハリネズミは、最近とても人気があるペットのひとつです。見た目がかわいくて、性格もおとなしいので、飼ってみたいと思う人が増えています。小さな体に特徴的なトゲトゲの背中、つぶらな瞳とちょこちょこ歩く様子が見る人を癒やしてくれます。この記事では、ヨツユビハリネズミの基本的な特徴や飼い方、生活に取り入れる上でのポイントなどをわかりやすく紹介していきます。

ヨツユビハリネズミってどんな動物?
ヨツユビハリネズミはアフリカに生息していた種類のハリネズミで、前足の指が4本しかないことから「ヨツユビ」という名前が付けられています。学名はAtelerix albiventris。体の大きさはだいたい15〜25cmくらいで、体重は300〜600gほどと、手のひらに乗るくらいのサイズ感です。背中には針のような毛が無数に生えており、敵に襲われそうになると体を丸めて身を守るのが特徴です。性格はとても慎重で警戒心が強いですが、時間をかけて接していくと飼い主にも慣れてくれます。
見た目も性格もかわいい!ヨツユビハリネズミの魅力
この動物の魅力は、なんといってもその外見としぐさの愛らしさです。小さな体にトゲトゲの背中、くりくりの目、短い足でトコトコ歩く姿は見ているだけで癒されます。性格も静かで、人に慣れてくると手の上でくつろいだり、安心した表情を見せてくれるようになります。また、ニオイが少なく、鳴き声もほとんどないので、マンションやアパートでも飼いやすいのが大きなポイントです。特に一人暮らしや忙しい人にもおすすめのペットです。
おうちでの飼い方と環境づくり
ヨツユビハリネズミを飼うには、いくつかの道具をそろえる必要があります。ケージはハリネズミ専用のものが理想ですが、小動物用のケージでも代用できます。床材には紙製や木製のチップなど、吸湿性と安全性を兼ね備えたものを選びましょう。ヒーターは特に重要で、ヨツユビハリネズミは寒さに弱いため、室温を25〜28度に保つ工夫が必要です。また、隠れ家やトンネルなど、安心して休める場所を必ず用意してあげましょう。夜行性のため、昼間は静かで暗い場所で過ごせるように環境を整えることも大切です。さらに、運動不足を防ぐために回し車やおもちゃを設置して、楽しく遊べる空間をつくってあげるとよいでしょう。
エサと水、栄養バランスに気をつけよう
ヨツユビハリネズミは雑食性で、野生では昆虫、小動物、果物などを食べています。ペットとして飼う場合は、専用のハリネズミフードを中心に与えるのが一般的です。そこに栄養補助としてミルワームやゆでた野菜、リンゴやバナナなどの果物を少量加えると、栄養バランスがより良くなります。ただし、果物の与えすぎは糖分過多になりやすいので注意が必要です。脂肪分の多いおやつも肥満の原因となるので、ほどほどにしておきましょう。さらに、水分も大事です。新鮮な水をいつでも飲めるようにウォーターボトルや浅めの皿を用意し、清潔な状態を保ってあげてください。
どんな性格?ハリネズミの行動や習性
ヨツユビハリネズミは基本的に夜行性で、日中は巣の中で寝ていることが多いです。活動するのは主に夕方から夜にかけてで、夜になるとケージの中を歩き回ったり、回し車で遊んだりします。最初のうちは人間に対して警戒心が強く、近づくと丸まってしまったり針を立てて身を守ろうとしますが、日々のスキンシップを重ねることで、徐々に飼い主の存在を覚え、手のひらに乗ってくれるようにもなります。無理に触るとストレスになってしまうので、慣れるまではそっと見守ってあげましょう。
健康を守るために気をつけたいこと
ヨツユビハリネズミは体調が悪くてもあまり外見ではわかりにくいため、毎日しっかり様子を観察することが大切です。特に体重の増減、針の抜け方、うんちの状態などをこまめにチェックしましょう。異常が見られた場合は早めに動物病院を受診することが重要です。また、爪が伸びすぎると歩きづらくなったり、ケガをすることもあるので定期的に爪を切る必要があります。耳の掃除や体のチェックも含め、清潔な状態を保つことが健康維持につながります。ハリネズミを診察してくれる動物病院は限られていることがあるので、事前に調べておくと安心です。
ヨツユビハリネズミとの楽しい暮らし
毎日お世話をしていく中で、少しずつ飼い主のことを覚え、信頼関係を築いていくことができます。最初は触れることも難しいかもしれませんが、慣れてくると手のひらで寝てくれたり、顔をのぞかせてくれるなど、かわいらしい反応が返ってくるようになります。飼い主にだけ見せる姿というのは、特別な喜びがあります。忙しい毎日でも、少しの時間をハリネズミとのふれあいに使うことで、心が落ち着いたり、癒されると感じる方も多いです。自分のペースで付き合えるペットとして、ヨツユビハリネズミはとても魅力的な存在です。

ヨツユビハリネズミの豆知識5つ
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背中のトゲは毛が変化したもので、見た目は固そうに見えますが、根元は柔らかく弾力があります。このトゲは防御のためにあり、危険を感じたときには体を丸めてトゲを外側に向け、敵から身を守ります。ただし、犬のように噛んだり、猫のように引っかいたりする攻撃的な行動はほとんどなく、人に対しては基本的に無害です。
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「アンティング」という行動は、ヨツユビハリネズミ特有のもので、ストレスを感じたときや新しいにおいに反応したときに見られます。自分の口から泡状のよだれを出し、それを体中にこすりつけるという少し不思議な行動ですが、においを身にまとうことで外敵から身を守ろうとする本能的な行動と考えられています。驚かず、そっと見守るようにしましょう。
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ハリネズミは水が苦手と思われがちですが、実は泳ぎが得意な子も多くいます。水を浅く張った容器に入れてみると、足を上手に動かしてぷかぷかと浮かびながら泳ぐ様子が見られることがあります。ただし、水が冷たすぎたり深すぎたりすると体調を崩す原因になるため、ぬるめの水を用意し、必ず目の届くところで遊ばせましょう。泳ぐのが好きかどうかは個体差があるため、無理強いは禁物です。
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一般的な寿命は4〜6年程度ですが、ストレスをなるべく与えず、快適な温度や清潔な環境を整え、バランスの良い食事を続けていれば、8年以上長生きすることもあります。特に、温度管理と病気の早期発見が重要です。年をとってくると動きが鈍くなったり、食欲が落ちてくることもあるので、日々の健康観察を欠かさず、必要に応じて動物病院に相談することが大切です。
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ヨツユビハリネズミは基本的に単独行動を好む動物で、他のハリネズミと一緒に飼うとストレスを感じたり、縄張り争いをしてケンカになることがあります。特にオス同士は攻撃的になりやすいため、同居は避けた方がよいです。どうしても複数飼いたい場合は、それぞれに別々のケージを用意し、接触しないように管理するのが望ましいでしょう。
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