大阪万博、水公演が中断へレジオネラ菌検出で安全対策を強化

大阪万博、水公演が中断へ　レジオネラ菌検出で安全対策を強化

2025年に開催中の大阪・関西万博で注目を集めていた水を使った大型公演が、一時的に中断されました。原因は、公演に使用されていた水からレジオネラ菌が検出されたためです。関係者によると、現在は安全性の確認と水質管理の見直しが進められており、早期の再開を目指しています。

レジオネラ菌は、自然界に広く存在する細菌で、人が吸い込むことでレジオネラ症（肺炎）を引き起こすことがあります。特に人工的な水設備—例えば、噴水や冷却塔、温浴施設など—で繁殖しやすい性質を持ちます。今回の大阪万博のように大規模なイベントで多数の観客が集まる環境では、迅速な対応が求められます。

水公演は、大阪湾に面した万博会場の目玉コンテンツのひとつで、音楽・光・水を融合させたエンターテイメントショーです。公演は夜間を中心に行われており、国内外から訪れる観客の感動を呼んでいました。

万博協会は、レジオネラ菌の検出を受けてただちに水の使用を中止し、関係する機器の洗浄や水の入れ替えを実施しています。さらに、専門機関と連携しながら水質管理体制の強化に乗り出しています。再開の時期については未定ですが、安全が確認された後に段階的な再開が予定されています。

現時点で健康被害の報告はなく、万博協会は「観客の安全を最優先とし、再発防止に万全を期す」と説明しています。一部の観客からは「楽しみにしていたので残念」という声もあるものの、「安全のためならやむを得ない」という理解も広がっています。

大阪万博は、先進的な技術や文化を紹介する世界的なイベントであり、多くの注目を集めています。今回の件は、安全と感動の両立という課題を改めて浮き彫りにしたと言えるでしょう。運営側の迅速かつ丁寧な対応が、今後の信頼回復につながることが期待されます。

今後も状況が更新され次第、続報をお伝えしていきます。